講談社文庫(み−9の7)
天璋院篤姫(上)
                        松原七中三年生学年通信(2009.5.1)より
「篤姫(あつひめ)」とアサーション

  昨年、鹿児島を舞台にしたNHKの大河ドラマ「篤姫」が、人気を博しました。
視聴率は平均24%にものぼったそうです。なぜ、「篤姫」がこんなに人気が出たのでしょう。それは、松原七中のHRSとも大いに関係があります。「攻撃的」でなく、「受け身的」でもない主張の方法、つまり「アサーション」をHRSを通じて学んできました。3年生の皆さんの中には、自分の気持ちを伝えたい時や、もめ事を解決するときにアサーションを使っている人も少なくはないはずです。このアサーションを使える力や感じ方をもっている人を「アサーティブな人」と言います。ドラマで描かれていた篤姫は「アサーティブな人」だったのです。
 こんな場面がありました。篤姫は13代将軍徳川家定の妻でした。ところが家定は、病気で死んでしまいます。篤姫にその事が知らされたのは一ヶ月後のことでした。夫の死を聞いた篤姫は、家定の亡骸にすがりつき号泣します。そして、すぐさま家定の母である本寿院のところへ駆けつけるのです。(実は、篤姫と本寿院とは家定の跡継ぎをめぐって争っていました。)それを聞いた本寿院は「お前が毒を盛って殺したのであろう。」と叫び、そばにあった花束で篤姫を何度も打ちたたきました。まわりにいた人たちは、「おやめ下さい、本寿院様。」と止めに入るのですが・・・ここからが篤姫のアサーションです。「止めるでない!私は家定の妻でありながら、一ヶ月も家定の死を知らされませんでした。妻である私がこれだけ悲しいのに、実の母である母上様の気持ちを思えば、お知らせせずにはおられなかったのです。」と。これを聞いた本寿院は泣き崩れたのでした。
 相手の気持ちを想像し、自分の行動にいかしていくのがアサーションです。篤姫と関わった人びとは、篤姫のアサーティブな姿勢に打たれ、よりよい関係を築いていくだけでなく、大きく成長していったのです。人間の望ましい成長にはアサーションは欠かせないものなのです。
 オリエンテーリングで立ち寄る「維新ふるさと館」には、3月までドルフィンポートにあった「篤姫館」の展示物を篤姫コーナーとして新設しています。「維新ふるさと館」はチェックポイントですが、生徒の皆さんは篤姫コーナーに立ち寄ってみてはどうですか。(F)